もうすぐひなまつり

3月3日はひなまつり。そろそろお雛様を飾る時期ですね。雛飾りを出すタイミングは立春がベスト。遅くともひなまつりの一週間前までには済ませるのがよいようです。

ところで、雛飾りの準備をしていてふと疑問に思ったことが一つ。

『お内裏様』とは何者か。

お雛様のお婿さんであることは分かりますが、どういう立場の人なのか、気になったので調べてみました。

 

『お内裏様』というのは間違い。

 

結果わかったのは、『お内裏様』というのは正しい呼び名ではないということ。どういうこと?あの有名なひなまつりの歌はなんだったの?

まず雛飾りは天皇皇后の婚礼の儀を模したもの。ですので、いわゆる『お内裏様』『お雛様』というのは天皇陛下と皇后陛下を表します。『内裏』というのは、天皇は私生活をするためのお住いのこと。誰かを表す言葉ではありません。
正しい呼び名は『男雛(おびな)』『女雛(めびな)』。そして三人官女や五人囃子も含め、雛飾りの人形たちはすべて『お雛様』なのだそうです。

男雛と女雛ではその配置も地方によって異なります。現代では男雛が向かって左、女雛が向かって右に座らせるのが一般的ですが、本来は逆でした(現代でも京都を中心とする関西地方では向かって右が男雛、左が女雛)。
もともと日本では左側が目上、右側が目下の位置になります。この左・右は天皇から見た言い方です。つまり本来は天皇が左(向かって右)、皇后が右(向かって左)で、男雛と女雛の配置もこれと同様でした。それが近代になり天皇皇后の立ち位置が西洋に合わせて逆になり、それに合わせて男雛と女雛も入れ替わってきたようです。

ちなみにこの天皇から見て左・右というのは『左大臣・右大臣』『左近の桜・右近の橘』にも言えます。これを覚えておけば雛飾りの並べ方で迷うこともありませんね。